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皆様こんにちは、安行庭苑の鈴木です。
先日、社長から薦めていいただき「日本の伝統/岡本太郎」の本を読み始めました。
岡本太郎さんといえば、日本を代表する偉大な芸術家。
「芸術は爆発だ!」の発言や「太陽の塔」で有名な方です。
私にとって革新化な岡本さんがどのように「日本の伝統」を語るのか?
大変興味深く読ませていただいています。

その中で、「庭とはなにか?」の中の一文に
「私はこれからの庭、市民生活における理想的な空間は公共的であると同時にプライヴェートであり、運動的であるとともに休息的、しかも芸術的であるべきだと思います。
 庭園はそれ自体が造型される空間です。建造物であり、彫刻であり、また音響の遊びも
あります。
眺めると同時に触れるものであり、静止していると同時にきわめて動的な相貌をもおびる。自然であり、また反自然であるのです。
さらに、その中にあらゆる芸術を総合してとりいれることができます。絵を描き、彫刻をあしらう。歌い、舞う、可能的な芸術空間です。」

庭という空間を芸術家らしい自由な視点で、書かれている点がとても印象に残りました。
公共の場としての「公園」は、イベントが増え五感を通じて楽しめる「庭」としての役割を担っているようになりました。
それに対して個人の庭での楽しみ方は、勤務形態や余暇の過ごし方等を踏まえても庭で過ごす時間が限られているように思います。岡本太郎さんの「芸術は爆発だ!」とおっしゃるように、爆発的に五感を目覚めさせ自由に表現する場、人と人が繋がれる場として庭が活用されたら、様々な社会問題も解決できるかもしれません。

まだまだ未熟ではありますが、個人の庭での暮らしを豊かな「芸術空間」とまでいかずとも「休息的」な心地の良い空間づくりのお手伝いができればと考えております。
※参考文献:岡本太郎『日本の伝統』光文社知恵の森文庫 2022年、147~148頁

安行庭苑 鈴木